This article has been translated from English to Japanese.
英国の消費者物価上昇率は12月に前年同月比3.4%に達した。11月の3.2%から上昇し、市場予想の3.3%をやや上回った。5か月ぶりの上昇となる。
この上昇は主に、 11月下旬の予算案で発表されたたばこ税増税に伴う価格上昇と、クリスマス旅行時期に伴う航空運賃の急騰が要因だ。英国国家統計局は、2025年12月の往復便の帰着日が2024年より早まったと指摘している。
表面的な上昇にもかかわらず、予想を下回るコア指標と今後の急激な下落予想により、イングランド銀行の利下げ期待は維持された。市場は2月の利下げ可能性をほぼゼロと評価しつつも、年内の利下げ見通しは維持している。
主なポイント
- 総合CPIは11月の3.2%から12月に3.4%へ上昇。市場予想の3.3%を上回ったが、イングランド銀行が11月に示した予測値3.5%を下回った。
- コアインフレ率(食品・エネルギー・アルコール・たばこ除く)は3.2%で横ばい。11月と同水準で、予想の3.2%上昇をわずかに下回った。
- サービス部門のインフレ率は4.4%から4.5%に上昇し、予想通りとなった。英中銀は国内の物価圧力の指標としてこれを注視している。
- 食品インフレ率は4.2%から4.5%に加速し、パン・穀物・野菜が上昇に寄与した
- タバコ価格は2025年11月26日の増税後、前月比3.0%急騰した。対照的に2024年12月(10月末増税時)は0.7%上昇に留まっていた
- 航空運賃は2025年12月に28.6%上昇し、2024年12月の16.2%上昇を上回った。英国国家統計局(ONS)は、往復便の集計時期の差が比較に影響していると指摘した。
こうした数値にもかかわらず、市場は2026年にイングランド銀行(BOE)が0.25%の利下げを1回、あるいは2回実施する可能性を織り込み続けている。金融市場は2月の利下げを否定しているが、インフレ圧力が弱まるにつれて段階的な金融緩和を予想している。
公式ONS消費者物価インフレ2025年12月報告書へのリンク
市場の反応
英ポンド対主要通貨:5分足

GBP対主要通貨 5分足為替 チャート(TradingView提供)
欧州市場序盤で下落していた英ポンドは、GMT7時発表の予想を上回るインフレ報告を受けて急反発した。3.4%という総合インフレ率が市場予想の3.3%を上回ったことで、高インフレが英中銀(BOE)の利下げ遅延要因となる可能性が高まり、ポンドは跳ね上がった。
しかし上昇は短命に終わった。1時間も経たぬうちに、トレーダーはコアインフレ率が3.2%で横ばい(BOE予測を下回る)という詳細データに再び注目。市場全体の関心は米欧貿易摩擦の激化へ戻り、トランプ大統領が英国を含む欧州諸国に10%の関税を課すと脅したことが市場心理を支配した。
発表から1時間余りで、ポンドは主要通貨ペアで明確に下落に転じた。マクロ懸念が再燃し、GBP/USDは1.3440ドルを下回った。ロンドン朝取引ではポンドは弱含みを維持し、ドルや商品通貨に対して劣勢だった。
米国市場開始前後には、広範なリスク選好がプラスに転じ、GBPは一時的な安堵感を得た。しかしロンドン市場終了間際にGBPは再び下落。利益確定売りが影響した可能性がある。
終値では、GBPは円、ユーロ、スイスフランに対しては上昇したが、ドル、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルに対しては下落し、まちまちの動きとなった。この方向性の分かれた動きは、わずかに強まったインフレデータと、広範な市場心理を支配する貿易戦争懸念との間でGBPが板挟みになっている状況を浮き彫りにした。